孤独死や自殺、殺人事件

孤独死や自殺、殺人事件

遺品整理を依頼されるきっかけは様々。ドキュメントなどでは孤独死に焦点をあて取り上げられるケースが多いです。突然の病気による死。中には自殺であったり、殺人事件という痛ましい場合もあります。発見が遅れることもあり、ご遺体からの体液などで消毒をしなかければならないこともあります。賃貸物件の場合は原状回復の必要性から多額の金額を請求される場合や仮に原状回復できたとしても当面は借主が現れないことからの損害賠償請求ということも考えられます。この場合は様々なトラブルも想定されます。
遺品整理業者の場合はハウスクリーニングをサービスに取り入れていることがほとんどです。消毒剤を何回も散布したりします。作業をする時にはすでにご遺体はなく、現場検証が終わったのちに多くの場合は遺品整理業者に委託し、原状回復を行います。遺品整理の仕事は時として現実を直視しつつ作業を行わなければなりません。そこには生きて来られた証が多数ある中で何を遺品として残すべきなのか、仕分け作業に責任が重くのしかかります。想いを感じられなければ勤まらない仕事でしょう。
その昔は「何でも屋」や「不用品回収業」が行っており、特に孤独死による異臭を取り除く場合は「何でも屋」に依頼するケースは少なくなかったそうです。

孤独死という時代

一人暮らしで社会人として働いている場合は、不測の事態になった場合には勤務先の会社が無断欠勤として連絡を取るなどで発見は遅くはならないのですが、すでに仕事を引退しているご年配の方の一人暮らしの場合は特に発見が遅くなってしまいます。子供がいるなら昔なら一緒に同居し、孤独死ということはまれでした。だから「遺品整理」という仕事は定着されませんでした。しかし時代は変わり、結婚しても長男でさえも家を出ていき、両親と暮らさない家庭が増えてきました。「遺品整理」の会社が増えているということはもちろんニーズがあるから。ここ何十年は稼げる業界になりました。しかしながら反面、核家族化がこれからも増え続けていくということを意味するのであれば決して喜ばしいことではありません。